本日は、Webシステムの開発環境をVisual Studio Code(VSCode)からAIコードエディタのCursorに乗り換えるための手順を説明していきます。CursorはMicrosoft社が無料で提供するエディターソフトのVSCodeのフォークで、AIエージェントを使用して自然言語でプログラミングをすることが出います。プラグインや設定をそのままインポートできてUIや操作感はほとんど同じなので、インストールして設定した直後からもうVSCodeを開く必要がなくなるはずです。
Cursorのインストール
この項目では初回時のインストール方法と、再インストール時の注意点について説明します。
料金プラン
2025/06/09時点での料金プランは以下の様になっています。

インストール方法
まずは、Cursor本家のページにアクセスしてみましょう。
Windows用のダウンロードボタンを押下すると以下のようなファイルがダウンロードされます。
CursorUserSetup-x64-1.0.0.exe
デフォルト設定のままインストールを完了させましょう。
デフォルトでは以下の場所にインストールされます。
C:\Users\{ユーザ名}\AppData\Local\Programs\cursor
再インストール時の注意点
再インストールをしたい場合、アプリをアンインストールしても前回のインストール時の設定ファイルやフォルダは残ります。初回インストール時と同様のフレッシュインストールを行いたい場合は、前回インストール時のデータの削除が必要になります。
アプリのアンインストール
まずはWindowsの設定からインストールしたCursor本体を削除してください。
前回インストール時の設定の削除
以下のパスにあるフォルダの削除をしてください(フォルダの削除等については自己責任でお願いします)。
- C:\Users\{ユーザ名}\.cursor
- C:\Users\{ユーザ名}\AppData\Roaming\Cursor
初回起動時
インストールしたCursorを起動すると以下の様なアプリ画面が立ち上がります。ここでアカウントを作成し、ログインしてください。

ブラウザ画面からアプリ画面に戻ると以下の様に表示されます。VSCodeからインポートする旨のボタンを押下してください。

次にインポートオプション画面が表示されます。設定やエクステンションをそのまま移行するので、そのままインポートするボタンを押下します。

しばらくするとテーマ選択の画面が表示されます。表示されたテーマ又はContinueボタン下のExplore other themeから好きなテーマを選択します。それからContinueボタンを押下してください。

Quick Start画面が表示されますが、デフォルトのAgent選択のままContinueボタンを押下します。

次に、データ共有の画面が表示されます。ここではデータ共有に同意してチェックを入れないと次に進めないので、チェックを入れておきます。後述しますが、起動後にデータ共有をオフに設定できます。

次に、設定内容の確認をします。Continueボタンを押下します。

以下の様なCursorの画面が立ち上がります。

Cursorの使い方
公式ドキュメントはこちら。
https://docs.cursor.com/welcome
日本語メニュー設定
次の方法でメニューの日本語化を行って下さい。Cursorの再起動が求められます。
コマンドパレット > Configure DisplayLanguage > 日本語
データ共有の無効化
以下の方法でデータ共有を無効にすることができます。
コマンドパレット > Cursor Settings >General タブ
下部にプライバシーモードをDisabledの状態からEnabledの状態に変更しましょう。
アクティビティーバーの縦横表示切替え
Cursorではアクティビティーバーはデフォルトで上部に横長表示になっていますが、これを画面左端に縦に表示したい場合は以下の設定で切り替えることができます。

コマンドパレット > Open VS Code Settings で検索 > Activity Bar で検索
「Workbench>Activity Bar: Orientation」の項目があるので、これを horizontal から virtical に変更します。変更後はCursorの再起動が求められます。
キーボードショートカットの設定
コマンドパレット > keyboard shortcutで検索 > 「基本設定:キーボードショートカットを開く」を選択
チャットウィンドウ開閉キーの確認
Ctrl + I (Chat)又は Ctrl + Shift + I (Agent Chat) でAIとのチャットウィンドウが開くのが確認できます。
チャットウィンドウ左下のフッター部分のドロップダウンでAsk(質問)やAgent(AIコーディング)のモードを変更できます。

インラインチャットウィンドウ開閉キーの確認
編集したいテキストを選択した状態でインライン用のチャットウィンドウを開きたい場合、Ctrl + K 又は Ctrl + Shift + K で小窓が開くよ言うになっています。
私の設定ではVSCodeからインポートしたショートカットキー(次のセクションの選択、前のセレクションの選択)と競合するので、Ctrl + Shift + K を Ctrl + Shift + / に変更してあります。
エディターの選択文字列全選択とターミナルの画面クリアキーとの競合
Ctrl + LもAIチャットウィンドウを開くキーに設定されています。私の環境では、これはエディターの選択文字列全選択とターミナルの画面クリアキーとの競合と競合してしまうので、これらのショートカットキーは解除しました。
個々人の環境でもVSCodeで使用していたショートカットキーが聞かなくなってしまった場合は必要に応じてショートカットキーの変更を行いましょう。
コンテキスト
チャットウィンドウには@シンボル機能を使って、コンテキストの設定ができます。チャットウィンドウに対象プロジェクトのフォルダをドラッグ&ドロップする事でもコンテキストの設定が可能です。コンテキストをうまく使うことで精度の高いコーディングをすることができます。
まとめ
今回の記事では今まで使っていたVSCodeからAIコードエディタのCursorへの移行作業を紹介しました。Cursorのインストール時にはデータ共有の許可が必須でしたね。そしてデータ共有をしたくない場合は、Cursor起動後にプライバシー設定からデータ共有の無効化の設定ができました。また、VSCodeの設定をインポートしたのでVSCodeとCursorでキーボードショートカットの重複があり、意図したショートカットが動かない場合もあるので、その調整も必要でした。最後に、AIチャットにコンテキストの設定をしてから指示を出すことでコンテキストに基づいたより正確な出力を促すことができることも学びました。公式ドキュメントの方にも必ず目を通しておくようにしましょう。
Cursorないのターミナルの設定などについては以下のVSCodeでの設定を参考にして下さい。
